【聖戦×極限の選択】『エクソシストを堕とせない 12巻』!ルシファーを目指す神父に突きつけられた「非情な二択」!希望か、犠牲か—全てを賭けた交渉と激戦が、物語を最高潮へ導く!

🌹 全てを救う唯一の道は「傲慢」の先。神父の決断と、ベルゼブルの甘美な罠

『エクソシストを堕とせない』は、最強のエクソシストである少年神父が、人類の命運を背負い魔王たちと死闘を繰り広げる中で、一人の少女イムリとの出会いによって「恋と希望」を見出していく壮絶な聖戦の物語です。この第12巻は、物語の核心に迫る「傲慢の門」を巡る、緊迫の展開を迎えます。

イムリを救う唯一の存在である魔王ルシファーを目指し、傲慢の門へと辿り着いた神父たち。しかし、その先に進むためには、鍵となる天使の力を持つベルゼブル(怠惰の魔王)との取引が必要でした。

ベルゼブルが提示した条件は、あまりに非情で残酷なもの—なんと、イムリかダンテ、どちらかを犠牲にせよという究極の二択でした。ベルフェゴールの誘いは、常に甘美で理想郷ですが、それはまさに悪魔の誘い。神父はこの非情な試練に対し、人類の救済と、イムリへの愛を両立させる道を模索することになります。

⚔️ 特徴:緻密なストーリーテリングと圧倒的な画力

本作の魅力は、「誰かを愛することは悪なのか」という根源的な問いを軸に、緻密なストーリーテリングと迫力ある画力で読者を圧倒する点にあります。

  • 極限の選択が生むドラマ: ベルゼブルが突きつけた「イムリかダンテか」の非情な選択は、神父がこれまでに築いてきた全てを揺るがします。この命の天秤にかけられた状況が、神父の精神的な強さ、そして弱さを浮き彫りにし、読者の感情を激しく揺さぶります。
  • テーマの深さ: 7つの大罪をテーマにしながら、それを現代の社会問題や思想に巧みに落とし込む原作の構成力は圧巻です。特にこの巻では、「傲慢」という罪の概念が、神父の行動やルシファーの思想とどう絡むのか、物語に深い考察の余地を与えています。
  • 戦闘描写の迫力と美しさ: 作画担当のフカヤマますく先生の圧倒的な画力は、激しい戦闘シーンに力強い勢いを与えつつも、神々しさを感じるほどの美しさを保っています。小さなコマでも状況が明確で、「今どうなっている?」と感じることがない丁寧な描写は、物語への集中力を高めます。
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🙏 感想:全ての人に勧めたくなる「希望の物語」

私はこの作品の、ほんわかとした絵柄からは想像もつかないほど重厚で哲学的なテーマを扱っている点に強く惹かれています。神父が人類の命運を背負いながらも、イムリという一人の少女に抱く恋心が、彼の行動原理を大きく変えていく過程は、本当に感動的です。

12巻でのベルゼブルとのやり取り、そしてその先の魔王ルシファーとの対面は、神父の過去と未来を大きく左右する、非常に重要なターニングポイントです。「全ての人が幸せになる道はない」かもしれませんが、彼と彼女たちにとっての最良の結末を願いながら、ページをめくる手が止まりませんでした。

壮絶な聖戦の中で芽生えた恋と希望の物語は、読者に生きる希望と、誰かを愛することの尊さを教えてくれます。まだ読んでいない人がいたら、迷わず勧めたくなる傑作です。