【演劇×映像】『マチネとソワレ 16巻』!演じることを禁じられた誠の“起死回生の一手”とは?撮影現場を「演技の亜空間」が歪ませる、新章テレビドラマ編、緊迫の本格始動!

🌟 舞台の天才が映像の世界で直面する「まさかの逆境」
『マチネとソワレ』は、演劇に情熱を燃やす兄弟、誠と御幸を中心とした、熱い役者バトルを描く物語です。第16巻では、兄・御幸と同じ舞台に立つという目標のため、誠が初めて挑んだ「映像の世界」、新章「テレビドラマ編」が本格的に始動します。
誠が挑むのは、猟奇殺人犯を追う刑事ドラマ。しかし、その撮影現場で、誠は演じることを封じられ、カメラに顔を映すことさえできないという、役者にとってまさかの「逆境」に直面します。誠を待ち受けていたのは、舞台で培った演技力を一切発揮できないという厳しい現実でした。
絶体絶命の窮地に立たされた誠が、そこで見せた「起死回生の一手」とは一体何だったのか?そして、その策は、撮影現場の空気を、そして共演者たちを、どのように変えていくのでしょうか。
🤯 特徴:演技の制約が生む極限の表現
この16巻の最大の魅力は、「演じることの制約」を逆手にとり、役者の「魂の表現」を極限まで描いた点にあります。
- 演技を禁じられた誠の葛藤: 舞台の天才である誠にとって、「感情や演技をすることを禁じられる」という状況は、まさに苦痛でしかありません。しかし、そのヒッチコック的な映像演出の中で、誠は立ち方や手の力といった微細な表現すら封じられます。この絶望的な状況からの脱出劇が、物語に途方もない緊迫感を与えています。
- 丹波とのアツい共闘: 誠との対決を楽しみにしていた共演者のイケメン俳優・丹波君との絡みが、物語をさらに熱くします。誠が窮地に立たされたとき、二人は喧嘩を通して熱い魂をぶつけ合い、誰も想像しなかった「目だけの演技」という秘策を打ち出します。丹波君の芝居に対する情熱と、誠への執着が、ドラマの撮影現場に「演技の亜空間」を作り出します。
- 迫力満点の表現力: 大須賀めぐみ先生のコマ使いや描き方は、この巻でも本当に圧巻です。殺人犯の役が持つ恐怖や、誠の目だけの表現にスタッフや共演者が恐怖する描写は、まるで映像を見ているかのような臨場感と迫力があります。特に、誠と丹波の緊迫したやり取りは、読む者の目を釘付けにします。
👏 感想:「常に全力で種をまけ」という金言
16巻を読んで強く感じたのは、役者たちが「常に全力で種をまけ」という言葉を体現していることです。舞台と映像という畑の違いに苦しみながらも、誠が与えられた制約の中で、唯一許された「目」という表現にすべてを賭ける姿は、プロの役者魂を感じさせ、胸が熱くなります。
また、丹波君のようにイケメン俳優でありながら、芝居に対して熱い情熱を持つキャラクターの存在も、この作品の魅力を深めています。彼らのように、自分の場所で全力で表現を追求する姿は、読者にも大きなエネルギーを与えてくれます。
この巻は、「演じることとは何か」「役者とは何か」という作品の根幹にあるテーマを、新たな角度から深く問いかける傑作です。演劇、役者、そして熱いバトルが好きなら、必読の一冊です!






















