妹の代わりに死んでほしいと言われた初恋の彼――しかし彼は妹と結婚し、今さら私の前に現れた。切なくも歪んだ想いが交錯する禁断のラブミステリー、第7弾登場!
あらすじ
主人公・紗奈(さな)は幼い頃から一途に想いを寄せていた幼なじみの蓮斗(れんと)に、ある日突然「妹の代わりに死んでほしい」と不意の告白を受け、長らく心に深い傷を負っていた。あれから数年――紗奈は大学進学とともに蓮斗と離れ、淡々と日常を送りながらも、胸の奥にくすぶる未練を断ち切れずにいた。
そんなある日、蓮斗が「妹と結婚した」と報せた元婚約者の妹・美咲(みさき)から、思いがけない連絡が入る。「姉さんに伝えたいことがある」と――。戸惑いながらも久しぶりに再会した蓮斗は、どこか疲れた様子で、しかし瞳には確かな意志を宿していた。初恋への想いと、妹への罪悪感、そして新婚生活の裏側に潜む秘密。蓮斗は一体何を望み、何を背負っていたのか。紗奈は再び心を開き、彼の嘘と本心をすべて受け止める覚悟があるのか?
第6巻の胸締めつけるクライマックスから半年――ファン待望の第7巻では、紗奈と蓮斗、美咲の三角関係が加速。互いの想いがすれ違い、嫉妬と後悔が交錯する中、思いがけない第三者の影が事件を巻き起こす。失われた時間を取り戻すチャンスはあるのか。愛と罪、許しと再生をテーマに紡がれる切なくも濃密な恋愛群像劇。
登場人物
- 紗奈(さな):大学2年生。芯の強い内向的女子。幼い頃から蓮斗を想い続けるが、「妹の代わり」という言葉に傷つき、素直になれない。
- 蓮斗(れんと):紗奈の幼なじみで初恋の相手。かつて「妹のために死にたい」と錯綜する想いを抱え、今は美咲と結婚。謎めいた言動で紗奈を揺さぶる。
- 美咲(みさき):蓮斗の妻であり紗奈の幼なじみ。明るく優しいが、陰で深い闇を抱える。姉妹の絆と夫婦の愛の狭間で揺れ動く。
- 新キャラクター:里奈(りな):紗奈の大学の先輩。蓮斗の過去を知る人物として物語に絡み、三人の関係に波紋を呼ぶ。
本巻の見どころ
- 心の傷と再生
過去のトラウマを背負う紗奈が、蓮斗と向き合うことで少しずつ壁を壊し、真実の愛を見つけにいく過程が丁寧に描かれます。 - 三角関係の深化
紗奈・蓮斗・美咲――互いの想いが交差し、嫉妬と罪悪感の嵐が吹き荒れる中、どの選択が正解なのか読者を揺さぶる展開が続きます。 - 新たな謎と事件
里奈の登場で過去の事件が再び動き出し、蓮斗の「妹のために死にたい」という言葉の真意に迫る新展開。ラブミステリーらしいサスペンス要素も加わります。 - 電子書籍限定SS収録
本巻のみの書き下ろしショートストーリーでは、蓮斗の視点で語られるプロローグが収録。紗奈との再会以前の、彼の心の機微を垣間見ることができます。
まとめ
『恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。7』は、傷ついた心の再生と許しを描く大人の恋愛群像劇。切なさと緊張感が高まる三角関係、新たな謎が絡むミステリアスな展開、そして書き下ろしSSによる深堀り要素と、シリーズ屈指の充実度を誇る一冊です。初恋の想いを胸に抱き続ける紗奈と、過去の言葉に囚われながらも前に進もうとする蓮斗。その行方を見届ける準備はできていますか?失われた時間を取り戻す旅路へ、どうぞご一緒に。