「団地で見つける小さな幸せ──桜井奈津子&太田野枝が綴る、フリマに菜園に台湾映画…“また団地のふたり” が贈る心温まる日常譚」小泉今日子、小林聡美ダブル主演でテレビドラマ化した原作の待望の続編
小泉今日子×小林聡美のダブル主演でテレビドラマ化された『団地のふたり』の続編『また団地のふたり』では、生まれ育った団地に住むなっちゃん(桜井奈津子)とノエチ(太田野枝)が、肩肘張らない日常のなかで小さな喜びを見つけながら、お互いを支え合い、ゆったりとした時間を紡いでいきます。長年の友人同士ならではの軽妙なトーク、近所の人々とのゆるやかな交流、可愛らしい共同菜園、そして心躍るフリマアプリでの“お宝探し”──まるで自分も団地の一室でコーヒーを片手に同席しているかのような、ほっこり温かなひとときをお届けする一冊です。
あらすじと登場人物
なっちゃん(桜井奈津子)
イラストレーターとして在宅ワークの日々。自宅アトリエの片隅で生まれるゆるいスケッチや、フリマアプリを駆使した「不用品」の売買でちょっとしたお小遣いを稼ぎながら、団地暮らしを満喫しています。思い立ったら即出店。売れ残ったレトロ雑貨にも愛着を持ち、ひとつひとつにまつわる思い出を大切に語ります。
ノエチ(太田野枝)
地元の大学で非常勤講師をつとめる、“ちょっと風変わり”な文学研究者。古い台湾映画マニアでもあり、健康診断の結果を気にしながらも「ピリ辛口の小皿料理と映画の夜」を定期開催。なっちゃんとは幼なじみで、ときにはお互いの愚痴をこぼし合い、ときには熱心に未来のプランを語り合う大切なパートナーです。
日々の“ちょっと贅沢”を楽しむふたり
- フリマアプリで「お宝探し」
団地メンバー限定のオンラインフリマでは、昭和レトロのガラス食器や未使用のレトロぬいぐるみが次々に登場。出品から梱包、発送まで、ふたりで手分けしてサクサク進める手際の良さが微笑ましい。売上で買う週末のちょっと贅沢スイーツも、ふたりの楽しみのひとつ。
- 共同菜園でイチゴ摘み
ベランダを飛び出し、ご近所さんと共同で運営する団地菜園。春には小さなイチゴが赤く色づき、夏にはヘチマやミニトマトが実をつける。雑草抜きや水やりを通じて生まれる住民同士の会話が、団地ならではのほのぼのとした風景を生み出します。
- 台湾料理と映画の夜
ノエチ秘蔵の台湾ビールと、水餃子や魯肉飯のレトルトセットを並べ、自宅リビングで台湾映画を上映。スクリーンは壁にプロジェクターで投影し、懐かしの名作から最新作まで。ふたりはときに笑い、ときに涙し、映画が終わったあとも余韻に浸りながら夜更かしトークに花を咲かせます。
近所付き合いと小さな人情
おばちゃんたちとの交流
いつも団地を見守る“おばちゃん軍団”が、ちょっとした家庭の悩みや孫自慢を持ち込んでは、なっちゃん&ノエチの軽妙な受け答えを楽しむ。修理が必要な古いカーテン、寝具の打ち直し、植木鉢の植え替えなど、手先の器用さとフットワークの軽さで団地内の“相談窓口”を務めます。
地域イベントへの参加
夏祭りや敬老会、ミニコンサートなど、季節ごとに開かれる団地イベントにも積極参加。フリマブースや屋台の手伝いをしながら、団地全体がひとつの大きなコミュニティであることを実感させるエピソードが随所に散りばめられています。
まとめ
『また団地のふたり』は、過度なドラマチック展開ではなく、日常のちょっとした出来事に寄り添い、笑いと優しさで満たされるホームドラマのような一冊です。イラストレーションも豊富に収録され、まるでふたりの会話が聞こえてきそうな臨場感。団地という狭い空間だからこそ生まれる温かい人間関係、時間をかけて熟成される友情や隣人愛……そんな“また訪れたくなる”居心地の良い世界を、ぜひあなたの手で紡いでみてください。