『ドクター・デスの再臨』は、中山七里による警視庁捜査一課・犬養隼人シリーズ第7弾の医療サスペンス小説で、SNSを介した“安楽死請負”連続殺人事件を描く息詰まる物語です。2025年4月18日にKADOKAWAより刊行
中山七里は累計1,200万部を超えるベストセラーを多数手がける人気ミステリ作家です。警視庁捜査一課の犬養隼人シリーズは、医療知識と法律論理を駆使する異色の刑事医ミステリとして高い評価を受けており、本作はその第7弾にあたります。
あらすじ
「帰ったら母親が死んでいました。ネットを通して誰かに安楽死を依頼したらしいのです」という少女からの通報が、警察に衝撃を走らせます。すでに拘置所にいる連続殺人犯〈ドクター・デス〉と同一の手口とあって、かつて犬養隼人が追い詰めた男に共犯がいるのか、新たな模倣犯の仕業なのか捜査は混迷を極めます。社会的著名人や難病患者が次々と被害に遭い、国民的議論が巻き起こる中、犬養と女性刑事・高千穂は倫理と命を賭けた心理戦に挑みます。
登場人物
- 犬養隼人：警視庁捜査一課所属の刑事医。論理的な思考と豊富な医療知識で難事件を解明へ導きます。
- 高千穂：熱血漢の女性刑事で、犬養とのバディを組み、現場での勘と行動力を発揮します。
- 〈ドクター・デス〉高木源一郎：元大学教授の天才数学者。積極的安楽死を正当化し、安楽死請負人として連続殺人を遂行した張本人です。
- JKギルド：SNS上で安楽死を請け負う若年模倣犯グループ。「女子高生による安楽死ビジネス」の噂が捜査線上に浮上します。
テーマと魅力
本作は「安楽死」という医療倫理の難問を主軸に、人間の尊厳や法制度の限界を鋭く問いかけます。SNSを介した情報操作や心理戦が緊迫感を生み、現代社会の闇をリアルに抉り出します。中山七里ならではの巧みなプロットと数多のどんでん返しが随所に仕掛けられ、読者を最後までハラハラさせ続けます。
こんな方におすすめ
- 医療ミステリや法廷サスペンスが好きな方。
- 倫理的ジレンマをテーマにした社会派ドラマを楽しみたい方。
- シリーズ未読でも緊迫の展開を味わえる読み切り作品を探している方。
まとめ
『ドクター・デスの再臨』は、命と倫理の狭間で揺れる究極の心理戦を描いた傑作医療ミステリです。犬養隼人とドクター・デスの因縁に決着がつく瞬間、あなたは驚愕のラストに息を呑むことでしょう。シリーズファンはもちろん、スリリングな物語を求める全ての読者におすすめします。