「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」春の高校バレー宮城県代表決定戦、春高初戦と、強敵を次々と倒す中で進化を遂げた烏野高校は、春高2回戦で優勝候補・稲荷崎高校を下す。そして、遂に3回戦で、因縁のライバル校・音駒高校と対戦することとなる。
烏野高校の夏の日差しが眩しく照らすグラウンド。小さな頃、テレビ越しに“小さな巨人”のプレーに胸を熱くした日向翔陽は、夢を胸にバレーボール部の扉を叩いた。厳しい練習、仲間との切磋琢磨の日々を経て、彼と仲間たちはついに全国大会への切符を手にする。
そして、運命の舞台――全国大会の決戦の日。そこには、長年にわたる因縁を持つライバル校、東京・音駒高校が待ち受けていた。両校はかつて、”カラス”と”ネコ”という異なる風格で語られていたが、今や互いに認め合う熱い戦士たちとなっていた。
映画『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』は、ただのスポーツ映画ではない。コート上で交わされる鋭いスパイク、息を飲むブロック、そして汗と涙にまみれたラリーの数々。その一瞬一瞬に、仲間への信頼、己を超えようとする闘志、そして“もう一度”という二度と戻らない挑戦の記憶が詰め込まれている。
特に、対戦相手の音駒高校からは、冷静な司令塔・孤爪研磨が登場。彼は一見、バレーに対して淡々とした態度を見せるが、その内側には長い年月をかけた情熱と、かつての熱狂が静かに燃えている。日向との出会いが、彼に忘れかけた“本当のバレー”への愛情を呼び覚ます瞬間は、スクリーン越しに観る者すべての心を打つだろう。
監督・制作スタッフが丹念に紡ぎだしたこの作品は、原作やこれまでのTVアニメシリーズで描かれた熱い物語を、劇場という大画面で改めて体感させる。85分に凝縮されたドラマの中には、原作ではカットされたオリジナルシーンも盛り込まれ、キャラクターたちの内面にさらに深く迫る演出が施されている。
今、コートに集う若き戦士たちの情熱と絆――それは、勝者も敗者も超えた“真の勝利”を示す物語。あなたもぜひ、スクリーンの前に身を委ね、烏野高校と音駒高校が繰り広げる、熱き“ゴミ捨て場の決戦”の世界へ飛び込んでみてほしい。