「応仁の乱前夜、死屍累々の京に叛旗を翻す武士たち――一揆を起こした蓮田兵衛率いる無頼の戦いを描く、垣根涼介原作×大泉洋主演アクション巨編!」勝率ゼロに等しい無謀な戦い、その勝機と狙いとは!?

原作&刊行情報

『室町無頼』は直木賞作家・垣根涼介による小説で、従来あまり語られなかった室町時代を舞台に、無政府状態の京都を民衆の視点で描いた画期的な作品です。新潮文庫版は202 (上・下) 巻が発売され、膨大な史料を下敷きにした緻密な構成と、荒れた世を生き抜くアウトローたちのドラマが高い評価を受けました。単行本は2024年8月18日に新潮社より刊行され、1,836円(税込)で販売中です。

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実写映画版概要

2025年1月17日に公開された実写映画『室町無頼』は、『22年目の告白 私が殺人犯です』の入江悠が監督・脚本を手がけました。主演の蓮田兵衛には大泉洋が抜擢され、その飄々とした風貌と底知れぬカリスマ性で民衆を率いるリーダー像を体現しています。幕府側の要人・骨皮道賢を堤真一が怪演し、兵衛と敵対しながらも奇妙な絆を結ぶ様を重厚に演じています。才蔵役にはなにわ男子の長尾謙杜、ヒロイン格の松本若菜らが共演し、群像劇としての厚みを増しました。

あらすじ&見どころ

1461年、京の街は大飢饉と疫病で荒廃し、露骨な貧富格差と人身売買が横行していました。そんな無政府状態の都で、蓮田兵衛は貧民を救うため百姓らを糾合し、武士階級として初の一揆を企てます。やがて兵衛の下に集った無頼たちは、そびえ立つ城壁や瞬時に組み上がるバリスタなど、彼の卓越した生産魔術と戦略で幕府軍を揺るがしていきます。ラストはわずか9人の無頼で幕府軍へ挑むという勝率ゼロに等しい大勝負が描かれ、その勝機と狙いがクライマックスを彩ります。

劇場での体験価値

本作は史実を忠実に再現しつつ、豪快なアクションと人間ドラマを両立したエンタテインメント性が魅力です。映像は風と炎と砂塵が舞う中世の暗黒時代を臨場感たっぷりに再現し、大規模なロケーション撮影による迫力満点の戦闘シーンが見どころです。音楽は時代劇を彷彿とさせる和太鼓とストリングスが融合し、緊迫感を高めています(公式サイト参照)。

中世暗黒期の京で、“アウトロー=無頼”たちが繰り広げる血と砂塵の大乱戦――『室町無頼』は、歴史エンタメの新たな金字塔として、紛れもなく必見の一作です。