帰ってきたあぶない刑事定年退職後、ニュージーランドで探偵事務所を開業した鷹山敏樹と大下勇次だったが、警官と問題を起こして探偵の免許は剥奪され“出禁”となり、8年ぶりに横浜に戻ってくる。その夜、横浜で香港在住の日本人弁護士が何者かに殺される。

深夜、街の喧騒が静まり返ったころ、ふと目を引くポスターがあった。それは「帰ってきたあぶない刑事」というドラマのものだった。まさに時代を超えて帰ってきた、あの伝説的な刑事たちの姿がそこに描かれている。懐かしさと興奮が入り混じり、私はそのドラマを観る決意をした。

物語は、あの伝説の刑事コンビが再び繰り広げる事件の数々。横浜を舞台に、彼らは相変わらずの型破りな方法で犯罪に立ち向かっていく。しかし、歳月が経ち、周囲の状況も変わっている。そんな中でも、彼らの情熱と義理堅さは変わらず、どこか懐かしく、そして新鮮に感じられる。

主演の舘ひろしと柴田恭兵が演じる、タカ（高杉）とユージ（ユージ）のコンビは、やはり鉄板だ。どこかしら危うさを感じさせるそのスタイル—型破りで暴力的、でもどこか憎めない。仕事に命をかけ、真実を追い求めるその姿勢は、まさに刑事ドラマの原点とも言えるだろう。

「帰ってきたあぶない刑事」の魅力は、何と言ってもそのユーモアとサスペンスの絶妙なバランス。緊迫した事件の合間に織り込まれる、二人の軽妙なやり取りや、過去の回想が観る者を引き込む。もちろん、事件は単なる表面的なものではなく、人間ドラマが深く絡み合う。彼らの過去や、心の葛藤が次第に明かされていく中で、視聴者も次第に感情移入していく。

さらに、ドラマの中で繰り広げられるアクションシーンや追跡劇も見逃せない。あの時代の熱さをそのまま持ち込みつつも、現代的な演出が加わり、シンプルでありながらも力強いアクションが展開されるのだ。まるで映画のような迫力を感じるそのシーンは、どこか懐かしさを感じさせると同時に、今の時代にふさわしいスリルを生んでいる。

「帰ってきたあぶない刑事」は、ただのリバイバルドラマではない。あの熱き時代を生きた刑事たちが、今もなお進化し、変わりゆく世界で戦い続ける姿を描いている。そして、その戦いの中で見せる彼らの絆や心の葛藤が、視聴者の胸を打つ。