『カトマンズに飛ばされて』：旅嫌いな僕がなぜかアジア10カ国へ!? 予測不能な珍道中、トラブルの連続。抱腹絶倒、涙あり、旅の常識を覆すリアルな冒険日記「カトマンズに行け！」と命じられる。そして追い出されるようにアジア放浪へ。

旅嫌いな僕がなぜ、カトマンズに？ 抱腹絶倒の「激闘日記」開幕！

「旅なんて、疲れるだけだ」「わざわざ知らない土地で、不便な思いをする意味がわからない」

そんな風に考えていた、生粋のインドア派である著者。しかし、ひょんなことから、彼は突如としてカトマンズへと飛ばされてしまいます。ここから始まるのは、美しい景色や感動的な出会いに満ちた、ロマンチックな旅ではありません。

これは、旅の常識を覆す、トラブルと苦難の連続。旅嫌いな男が、否応なくアジア10カ国を巡ることになる、まさに「激闘日記」です。

物語は、カトマンズの空港に降り立った瞬間から、読者を爆笑の渦へと巻き込みます。旅慣れない主人公を待ち受けていたのは、ガイドブックには決して載っていない、リアルで、そしてどこか滑稽なハプニングの数々。

ぼったくりタクシーとの壮絶な攻防。
異国の地で胃腸を壊し、トイレにこもる惨状。
見知らぬ人と相部屋になった安宿での、奇妙な一夜。
異文化の洗礼を受け、言葉も通じない中で奮闘する姿。

彼の目を通して描かれるアジアは、まるでサバイバルゲーム。しかし、そこには、旅の醍醐味である「不確実性」と「予測不能な面白さ」が満載です。

この本の魅力は、何といっても、主人公の強烈なキャラクターと、その正直すぎる語り口にあります。美しい景色を見ても、「写真で十分だ」と本音を漏らし、地元の料理を食べても、「やっぱり日本の味が一番だ」とこぼす。そんな彼のひねくれた視点と、ユーモアあふれるツッコミが、読者の心を掴んで離しません。

しかし、旅を続けるうちに、彼の心には少しずつ変化が訪れます。最初は「早く帰りたい」としか思っていなかった彼が、少しずつ、異国の文化や人々と触れ合う中で、新たな発見をしていきます。