女子高生×友情×南極!夢を諦めかけた少女たちが挑むのは、誰もが想像しない「青春の大冒険」。TVアニメで大反響を呼んだ名作『宇宙よりも遠い場所』の感動を、コミカライズで再び――。

『宇宙よりも遠い場所 1 (MFコミックス アライブシリーズ)』は、南極という未知の大地を目指す女子高生たちの青春と友情を描いた物語です。原作アニメは多くのファンを魅了し、「泣ける青春アニメ」として話題をさらいましたが、その感動と興奮がコミカライズとして蘇りました。ページをめくるたびに、夢へ向かって走り出す彼女たちの姿が鮮やかに描かれています。

主人公・玉木マリ(キマリ)は、高校二年生。やりたいことがあるはずなのに、気づけば毎日がただ流れていくような日々を過ごしていました。「何かを始めたい。でも、勇気が出ない」――そんな葛藤を抱える彼女の心が動いたのは、南極を目指す少女・小淵沢報瀬(しらせ)との出会いからでした。

報瀬は母の夢でもあった「南極へ行く」という途方もない目標を本気で追いかけています。周囲から笑われても、無理だと否定されても、決して諦めない。そのひたむきな情熱は、平凡な毎日に埋もれていたキマリの心を強く揺さぶります。そして二人は、仲間を集めて本当に南極を目指すことを決意するのです。

そこに加わるのは、しっかり者で常識人の三宅日向、そして人気モデルでありながら本音を隠して生きてきた白石結月。まるでバラバラの方向を向いていた4人の少女たちが、南極というひとつの夢の下に集まることで、互いに影響し合い、成長し、友情を深めていきます。

この物語の魅力は「非日常の冒険」を描きながら、実はとても「日常的な青春の悩み」に寄り添っているところにあります。夢を笑われる悔しさ、踏み出す勇気のなさ、仲間と心を通わせる喜び。私たち誰もが経験する感情が、彼女たちの旅路に重なって見えてくるのです。

さらに、舞台は日本から世界へ、そして最果ての地・南極へと広がります。雪と氷に閉ざされた未知の世界は、ただの冒険の舞台ではなく、彼女たちの心の成長を象徴する場所でもあります。極限の環境だからこそ見える「本当の自分」、そして「仲間との絆」。読む者を自然と彼女たちと一緒に旅へ連れ出してくれる力を持っています。

『宇宙よりも遠い場所』は、ただの南極探検記ではありません。夢を追いかける勇気を描いた青春ストーリーであり、人生に迷うすべての人に響くメッセージを秘めた作品です。アニメを観た人には再び感動を、まだ触れていない人には新たな発見を。きっとページを閉じたとき、あなたも「一歩踏み出してみよう」と思えるはずです。