インドネシア初のスーパーヒーロー映画『スリ・アシィ』が日本上陸。孤児院で育った格闘家アラナが、自身に秘められた運命と向き合い、伝説のヒーロー「スリ・アシィ」として火の女神の復活を阻止すべく戦う姿を描く。怒りと正義の狭間で揺れる彼女の選択とは。

2023年12月15日、日本で公開されたインドネシア発のスーパーヒーロー映画『スリ・アシィ』(原題:Sri Asih)は、同国初のスーパーヒーローを描いた1954年のコミックを実写化した作品です。ブンミラゲット・シネマティック・ユニバース(BCU)の第2弾として制作され、インドネシア映画界を代表する女性監督ウピがメガホンを取りました。主演は、インスタグラムのフォロワー数が1800万人を超える人気女優ペフィタ・ピアースが務めています。

物語は、ジャワ島のムラピ山の噴火から逃げる途中で事故に遭い、亡くなった若夫婦の死の間際に生まれた女の子アラナが主人公です。彼女は孤児院で正義感の強い少女に育ち、裕福な女性に引き取られた後、格闘家として活躍します。しかし、激しい怒りに飲み込まれそうになることに悩んでいました。ある日、トラブルに巻き込まれ養母が瀕死の重体に陥った際、アラナは彼女をずっと見守ってきたという謎の組織に助けられます。そこで彼女は、自らに秘められた運命を知ることとなり、伝説のヒーロー「スリ・アシィ」として火の女神の復活を阻止すべく戦うことを決意します。

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本作は、インドネシアの社会問題や人間ドラマを交えながら、神秘的な闇の力と戦う女性ヒーローの物語を描いています。アラナが怒りの誘惑と闘いながら、救いか破壊かの選択を迫られる姿は、観客に深い感動を与えます。また、アクションシーンや映像美も見どころの一つです。

『スリ・アシィ』は、第52回ロッテルダム国際映画祭「Limelight」部門や第25回ウディネ・ファーイースト映画祭コンペティション部門、第27回富川国際ファンタスティック映画祭「Mad MaxX」部門など、世界各国の映画祭に正式出品され、注目を集めました。日本でも、ヒューマントラストシネマ渋谷などで上映され、多くの観客を魅了しました。

インドネシアのスーパーヒーロー映画として、新たな風を吹き込んだ『スリ・アシィ』。怒りと正義の狭間で揺れるアラナの選択を、ぜひ劇場でご覧ください。