Audible版 おそろし 三島屋変調百物語事始:三島屋変調百物語シリーズ「おそろし 三島屋変調百物語事始」—語られるたびに姿を変える、”異形の怪談”ある事件を境にぴたりと他人に心を閉ざしてしまった十七歳のおちか。ふさぎ込む日々を、叔父夫婦が江戸で営む袋物屋に

第一章：黒羽織の少女

江戸・神田の袋物屋「三島屋」。
そこには、一風変わった“語り場”があった。

訳あって店に引きこもるおちかという娘が、
黒羽織をまとい、訪れる客の「語り」を受け止める。

だが、その話は普通の世間話ではない。
誰にも言えぬ、心に巣食う"おそろしい"話——。

「三島屋では、ひとたび語れば二度とは話せぬ。」

それが、この百物語の掟だった。

第二章：語られる“おそろし”

ある日、最初の語り手が訪れる。
顔に深い影を落とし、震える声で男は語り始めた——。

「私の妻は、ある日 '消えた’ のです。」

次々と語られる奇怪な出来事、
鬼気迫る人々の証言、
そして、それらに潜む"人の業"。

怨念、愛憎、運命のいたずら——
“おそろし"は、決して遠い世界のものではない。

そしておちか自身も、いつしか"物語の渦"に引き込まれていく。

第三章：百の語り、百の運命

百物語とは、ただの怪談ではない。
それは、語る者の人生そのもの。

「なぜ、人はおそろしい話を語るのか？」

物語の数だけ、"真実"がある。
語り継ぐことで、人は救われるのか。
それとも、さらなる闇へと落ちるのか——。

あなたも、三島屋の語り部となる覚悟はあるか？